人は、調子が良いときほど危うい。
売上が伸びている。
評価されている。
影響力が出てきた。
周囲から「すごいですね」と言われるようになる。
こういう時、人は無意識のうちに「自分は正しい」「自分はうまくやっている」と思い始めます。
そして不思議なことに、
一番大切だったはずの声が、聞こえなくなっていく。
師匠の言葉。
昔お世話になった人の助言。
厳しくも愛のあるフィードバック。
それらが「うるさいもの」「古い価値観」「今の自分には合わないもの」に見え始める。
でも――
それは、成長ではなくズレの始まりであることがとても多いのです。
天中殺の成功は、実は一番わかりにくい
算命学の視点で見ると、
天中殺の時期に得る成功というのは、とても特徴的です。
一見すると、
・物事が進んでいるように見える
・結果が出ているように見える
・人が集まってきているように見える
でも実際は、
・ご縁の質が変わっている
・判断基準がズレてきている
・自分の在り方が少しずつ変質している
こういう変化が、水面下で起きていることが多い。
本人は「上に行っている」と思っている。
でも、師匠や長く人を見てきた人からすると、
それは「失敗の入り口」に見えることがある。
そして本人はそれに気づかない。
なぜなら、
成功は人の耳をふさぐからです。
環境は、静かに人を変えていく
もう一つ、とても大切なことがあります。
それは、
人は、自分が思っている以上に「環境に染まる存在」だということ。
誰といるか。
誰の言葉を浴びているか。
どんな価値観の中で生きているか。
これは、思考・性格・判断・言動すべてに影響します。
たとえば、
田舎から都会に出て、成果を出し、洗練されて帰ってきたつもりが、
実は「大切なものを落としてきていた」と気づく。
まるで浦島太郎のように、
自分だけ時間の流れを勘違いしていたことに後から気づく。
こういうことは、決して珍しくありません。
そして怖いのは、
その最中にいる人ほど、自分では気づけないという点です。
私は責めたいわけじゃない。ただ、心配なだけ
この文章を書いている理由は一つです。
誰かを責めたいわけでも、裁きたいわけでもありません。
ただ、心配なだけです。
もしかしたら今、
・昔の自分が大切にしていた人を、雑に扱っていないか
・自分を育ててくれた環境を、下に見ていないか
・「自分が正しい」という前提で、人の話を聞かなくなっていないか
・成果を理由に、傲慢になっていないか
そんな状態に、知らず知らず進んでいないか。
このブログが、
「自分も、もしかしたら…」と
ほんの一瞬でも立ち止まるきっかけになったら、それでいいと思っています。
経営者として大切な「環境の選び方」と「人への立ち振る舞い」
最後に、経営者・リーダーとして本当に大切だと思うことをまとめます。
① 環境は「気持ちよさ」ではなく「誠実さ」で選ぶ
居心地がいい場所が、必ずしも正しい環境とは限らない。
耳の痛いことを言ってくれる人がいるか。
誠実なフィードバックがあるか。
そこに「成長の緊張感」があるか。
それが、環境の質です。
② 昔の環境の人を、下に見ない
今の自分があるのは、過去の環境と人のおかげです。
それを忘れた瞬間、人は一気に運を落とします。
ご縁を切ることがあってもいい。
距離ができることもある。
でも、敬意だけは切ってはいけない。
③ 成功している時ほど、自分を疑えるか
「本当に今の自分は、誠実だろうか?」
「本当に、人を大切にできているだろうか?」
「本当に、感謝を忘れていないだろうか?」
この問いを持てる人は、長く続きます。
持てなくなった人は、必ずどこかで転びます。
最後に
もしこの文章を読んで、少しでも胸がチクっとしたなら、
それはあなたが悪いからではありません。
それは、
あなたの中に誠実さがまだ生きている証拠です。
だからどうか、立ち止まってください。
そして思い出してください。
あなたが、どんな想いでここまで来たのか。
誰に支えられてきたのか。
何を大切にして生きたかったのか。
それを思い出せる人は、何度でも軌道修正できます。
そして、もっと強く、もっと優しい経営者になれます。
私は、そう信じています。