変わらないことがリスクになる時代。挑戦し続けることが、これからの安定をつくる。
病院に就職すれば、一生安泰。
理学療法士という仕事には、長い間そんなイメージがあったように思います。国家資格を取得し、病院に就職する。毎月決まった給料をもらい、経験年数を重ねていく。病院という組織に所属していれば、将来も安定して働ける。そう考えた人もいるでしょう。
しかし、今はどうでしょうか。帝国データバンクによると、2025年の医療機関(病院・診療所・歯科医院)の倒産は66件で過去最多。そのうち病院は13件でした。2026年上半期の医療機関の倒産も39件と前年同期を上回っています。ただし、同期間の病院単独の倒産は4件で、前年同期より減少しています。
出典:帝国データバンク「医療機関の倒産・休廃業解散動向調査(2025年)」、同「医療機関の倒産動向調査(2026年上半期)」
医療機関の経営環境が厳しさを増しているのは事実です。一方、理学療法士の賃金が一律に下がり続けているとまでは言えません。厚生労働省の職業情報提供サイトでは、令和7年度の求人賃金(月額)は全国27.6万円で、前年度差はプラス0.6万円とされています。賃金への不安と、統計で確認できる動向は分けて考える必要があります。
もちろん、病院で働くことには大きな価値があります。地域医療を支え、患者さんと向き合い、専門性を磨ける場所です。ただ、「病院に勤めているから将来も必ず安定する」とは言い切れない。僕はそう感じています。
そもそも「安定」とは何なのか?
あなたにとって、安定とは何ですか?毎月決まった給料が振り込まれること。同じ職場で定年まで働けること。今の生活がこの先も続くこと。もちろん、それらも大切です。家族や暮らしを守るためには、収入の見通しも欠かせません。
でも、もし働く環境が変わったら。今までの知識や技術だけでは十分に対応できない時代が来たら。そのとき、自分にはどんな選択肢があるでしょうか。
僕が考えるこれからの安定とは、「環境が変わっても、自分の力で未来を切り拓いていけること」です。
動き続けることが、安定につながる
少し矛盾して聞こえるかもしれません。普通、安定という言葉からは「動かないこと」を想像します。でも、僕は逆だと思っています。
動き続けること。変化し続けること。それが、これからの安定につながる。
医療制度も、患者さんや地域のニーズも、理学療法士に求められる役割も変わっていきます。だからこそ、学び続ける。新しい経験をする。今まで関わったことのない分野に触れる。自分の知らない世界を知る。
もちろん、挑戦すれば必ず成功するわけではありません。失敗することも、思うような結果が出ないこともあります。それでも経験から学び、引き出しを増やしていくことはできます。
安定とは、変化しないことではなく、変化に対応できる力を持つこと。これからの理学療法士には、そんな考え方が必要なのではないでしょうか。
挑戦とは、独立や転職をすることではない
僕が言う「挑戦」とは、病院を辞めることでも、独立することでもありません。昨日までできなかった評価や治療をできるようになること。研究に取り組むこと。後輩の教育に挑戦すること。管理職として組織づくりに関わること。地域の健康を支える活動を始めること。どれも立派な挑戦です。
病院で働きながら挑戦し続けることだってできます。大切なのは、どこで働いているかではありません。今いる場所で、自分の可能性を広げ続けられているか。そこだと思います。
挑戦する人の近くにいることが、自分の未来を変える
もう一つ、僕が大切だと思っていることがあります。それは、「挑戦している人が集まる場所に身を置くこと」です。
人は周囲の環境から影響を受けます。誰かが新しいことを学んでいれば、自分も学びたくなる。誰かが目標に向かって動いていれば、自分の未来についても考えたくなる。だからこそ、環境選びは大切です。
それは必ずしも転職を意味しません。今の職場で仲間を見つけてもいい。職場の外のコミュニティや学会で新しい人と出会ってもいい。誰と働くか。誰から学ぶか。誰と未来を語るか。その積み重ねが、数年後の自分を変えていくのだと思います。
EzoRehaは、挑戦する人が集まる場所でありたい
僕たちEzoRehaには、それぞれの目標に向かって挑戦している仲間がいます。全員が同じ夢を持っているわけではありません。目指している未来も、一人ひとり違います。それでいいと思っています。
大切なのは、同じゴールを目指すことではなく、それぞれが自分の未来を考え、挑戦し続けていること。誰かの挑戦が、別の誰かの刺激になる。一人では考えつかなかった可能性に気づく。そんな環境には、大きな価値があると思っています。
10年後、あなたはどんな理学療法士でいたいですか?
理学療法士という国家資格は、とても価値のあるものです。でも、その資格を取得したことが人生のゴールではありません。資格を取ってから何を学び、何を経験し、どんな未来をつくるのか。そこに大きな可能性があります。
今の職場が好きなら、そこで挑戦を続ければいい。新しい分野に興味があるなら、少しずつ学んでみればいい。まだやりたいことが見つかっていなくても構いません。今すぐ大きな夢を持つ必要もありません。
ただ、ときどき自分に問いかけてみてほしいのです。「今の自分は、少し前の自分より成長しているだろうか?」「今いる環境は、自分の可能性を広げてくれているだろうか?」
安定したいなら、挑戦し続けよう。
これからの時代、どんな組織に所属していても、将来が完全に保証されるわけではありません。だからといって、不安になり続ける必要もありません。
僕たちには、理学療法士として培ってきた知識や技術があります。問題を見つけ、目標を立て、改善に向けて行動する。その力を、自分自身の人生にも使ってほしい。
安定とは、変わらない場所に居続けることではない。変化する時代の中で、自分自身も変化し続けられること。
そして、挑戦する仲間とともに、自分の可能性を広げ続けること。
あなたが今いる場所は、10年後のあなたの可能性を広げてくれる場所ですか?
答えは今すぐ出さなくても構いません。でも、自分の未来について考えることだけは、やめないでほしい。
夢を持ち続けろ!
株式会社EzoReha